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心身の健康を支えるエステティック業界 多様な業界と連携し、新たなサービスの創出を

経済産業省 商務・サービスグループ 
ヘルスケア産業課
課長
稲邑 拓馬

明けましておめでとうございます。
昨年は、新型コロナウイルス感染症が拡大したことにより、社会のさまざまな場面で変化が求められた年でした。

オフィスではテレワークの普及が進み、会議も対面からオンラインへシフトすることが多くなりました。また、日常生活でマスクを着用する機会が増えたことで肌荒れに悩む方が増えている、あるいはオンライン会議で自分の顔を見る機会が増えたことで美容に対する意識が高まっているという調査結果もあります。

このように新しい生活様式の定着が進む中で、外見を美しくするだけでなく癒やしや活力向上などの心理的作用もあるサービスとしてのエステティックは、幅広い世代に向けて美容を通じて心身の健康を支え、経済を活性化させるヘルスケア産業としての発展が期待されています。

現在、経済産業省では生涯現役社会の実現に向けて需要と供給の両面からヘルスケア産業の振興に資する取り組みを行なっています。

まず、需要面では、従業員が健康的に働ける環境づくりを進めることによって業績の向上や組織としての価値の向上が期待されるとして、経営視点で従業員の健康保持・増進に取り組む「健康経営」を促進しています。そして、健康経営に取り組む企業の顕彰制度として、「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人認定制度」を推進しています。これらの取り組みによって、健康経営に取り組む企業が社会的に評価を受けることができる環境の整備を行ない、需要の喚起を図っています。さらに、令和2年6月には「健康投資管理会計ガイドライン」を策定しました。健康経営に取り組む企業がこのガイドラインを利用することで、健康経営の効果的な実施やさまざまな市場での対話が可能となることを期待しています。

次に、供給面では、自治体や医療・介護関係者、民間事業者などが連携し、地域におけるヘルスケアの課題を解決するサービスを創出するためのプラットフォームとして、全国で設置が進んでいる「地域版次世代ヘルスケア産業協議会」の活動を支援しています。また、利用者が安心してヘルスケアサービスを利用できるよう、サービスを提供する業界団体が自主ガイドラインなどを策定する際の指針として、「ヘルスケアサービスガイドライン等のあり方」を取りまとめております。この指針に基づいた業界自主ガイドラインなどが策定されることによって、サービスの質が担保され、さらに向上していくことを期待しています。

また、業界自主ガイドラインなどの策定を促進するため、業界団体などへの施策説明や情報提供を行なっており、エステティック業界においては、現在2団体がガイドラインを策定し、提供するサービスが「ヘルスケアサービスガイドライン等のあり方」に準拠しているものとして自己宣言を行なっています。これらの取り組みによって、引き続き、品質の向上および業界の健全な発展に努めていただきたいと思っております。

今後、さらにヘルスケア産業全体が成長していくなかで、高齢化が進む日本では、エステティック業界においても介護分野など多様な業種と連携し、相乗効果による新しいサービスの創出とさらなる安全性の担保が求められると考えます。寝たきり患者のケア、シニア層向けのエステティック、さらにはコロナ禍でますます重要になっているICTの活用などエステティック業界にはまだまだ伸び代があると認識しています。新たに業界に参入するベンチャー企業などを支援するワンストップ窓口として「Healthcare Innovation Hub」を設置しています。こちらもぜひご活用いただき、引き続き幅広い世代のニーズに合った産業として、健康寿命の延伸に寄与していただくことを期待します。

に向けて美容を通じて心身の健康を支え、経済を活性化させるヘルスケア産業としての発展が期待されています。

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