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コーセー、うるおいを長時間持続できる製剤化技術を開発

株式会社コーセー(東京都中央区/代表取締役社長:小林一俊)は10月26日、湿度が極端に低下する冬や湿度変化の大きい環境といった、肌が乾燥しやすい状況下においても、うるおいを長時間持続できる製剤化技術を開発したと発表した。

これにより、季節による湿度の違いや、エアコン稼働時の室内の低湿度環境、室内外の出入りの際に起こり得る急激な湿度変化など、周囲の環境に左右されることなく、肌のうるおいを持続的にたもつスキンケア製品の開発が可能になるという。

同社は、肌の乾燥について、低湿度環境や湿度が変化する環境でも肌が十分に水分を保持できれば、この乾燥悩みの解消に繋がると考えた。

そこで、皮膚角層内に存在する「結合水(※1)」に着目し、この乾燥状態でも揮発しにくい肌内部の水を増やすことができる保湿剤の組み合わせの探索を試みた。

※1:皮膚の角層内に存在するケラチンなどのタンパク質に強く結合した状態の水で、乾燥状態でも揮発しにくい性質がある(図2)。

図 2 角層内の結合水のイメージ図

その一方で、良好な使用感と高い保湿機能を両立する保湿剤やそれらの組み合わせを探索した。その結果、汎用される保湿剤であるグリセリンよりも分子量が大きく、保湿感が強く感じられるポリグリセリン-3をグリセリンと特定の比率で組み合わせることで、角層内の結合水量が顕著に増加することを見出した(図3)。

図 3 各保湿剤による角層内の結合水量の比較

そして、湿度による乾燥悩みへの効果を検証するため、汎用の保湿剤と今回見出したポリグリセリン-3とグリセリンの組み合わせの水溶液を用いて、低湿度環境下(30%RH)ならびに、湿度変化環境下(50%RH→30%RH)における角層水分量の測定を行った。

その結果、ポリグリセリン-3とグリセリンを組み合わせた水溶液は、30%RHの低湿度環境下において60分間、さらに50%RHから30%RHへの湿度変化を生じさせた後の90分間において、汎用の保湿剤や他の組み合わせと比較して有意に水分量低下を抑制し、うるおい持続効果が高いことを見出した(図1)。

図 1 低湿度環境や湿度変化環境における各保湿剤と角層の水分量変化

これより、ポリグリセリン-3とグリセリンを特定の比率で適用する事で、角層内の結合水を増加させ、外部の湿度変化による乾燥を抑制できることが判明した。

今後について同社は、「この成果はスキンケア製品へ応用するとともに、今後も日常に潜在するお客さまの悩みを解消できる効果実感の高い製品開発を取り組んでいきます」としている。

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